あ 行


用 語 よみかた 意  味
赤袢纏(赤半纏) あかばんてん 役員用の半纏をさすことが多い。五部会では神輿連役員がまとっていて、襟文字、背紋の淵を赤く染めている。
一本締め いっぽんじめ 「いよぉーっ、シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン」の手締め。神輿を担ぎ始める際と、担ぎ終わった際に木頭の拍子木に合わせて行う。手締めの前の「いよぉーっ」の掛け声は「祝おう」が転じたものであり、一本締めには「お祝い」の意味が込められている。3・3・3・1=10回手締めであるところから「十締め(とうじめ)」と呼ぶこともある。
なお「いよぉーっ、ポン」は一丁締め(いっちょうじめ)と呼ぶのが正解であり、神輿祭りで「一本締め」と「一丁締め」を取り違えることは愚の骨頂。
氏子・氏子廻り うじこ・うじこまわり 共通の神様を祭り、その神様が守護する地域・集落に住む人々。その地域で神輿の渡御・山車の運行を行うことを「氏子廻り」という。
うま 神輿を置く台。
江戸前担ぎ えどまえかつぎ 「せいや、さー」の掛け声で担ぐ神輿の担ぎ方。浅草三社祭など東京の祭りで多く見られる。五部会はこの担ぎ方にややアレンジを加えたものとなっている。
大当番 おおとうばん 五部会を構成する元町・田中・本久の自治会長が年毎輪番で担当する、神輿渡御・山車運行における最高責任者。白丁・烏帽子・白足袋をまとい、幣束を手にして氏子廻りにおいて「てんのうさま」に代わってお払いをする。
お仮屋 おかりや 祭禮期間中に神輿を鎮座し、御神体を祀る仮のお宮。五部会では祭典中の本部を兼ねている。仮のお宮(神社)である点で、いわゆる「神酒所」とは意味合いが異なる。
御神酒 おみき 天変地異などの猛威を振るう神の怒りを鎮めるためにお供えするお酒で、お祭ごとに欠かせない神聖なお酒。
親棒 おやぼう 神輿の中央部2本の担ぎ棒。中棒とも呼ぶ。親棒のうち神輿本体よりも前の部分を先棒(はなぼう)と呼ぶ。


か 行


用 語 よみかた 意  味
上溝納涼郷土祭り かみみぞのうりょうきょうどまつり 昭和49~59年(1974~1984)の間の上溝夏祭りの名称。「郷土祭り」の名称を入れることで市の助成金を受けられるという理由でこの名称となっていた。
木頭 きがしら 樫(かし)でつくられたいわゆる拍子木。また、この拍子木を用い神輿渡御の統括を行う人物を「木頭」と呼ぶ。


さ 行


用 語 よみかた 意  味
祭典本部 さいてんほんぶ 上溝夏祭りにおいて上溝本町交差点に設けられる。式典には各町会の神輿・山車が集結。式典後は競って神輿もみなどを披露する、上溝夏祭りのメインステージ。
差す さす 神輿を高く持ち上げること。「御霊(神様)を高く差し上げる」という意味がある。差した時は、神輿を支えている腕と反対の手で担ぎ棒を叩くのが習わし。
三本締め さんぼんじめ 一本締めを3回行うもの。五部会の神輿渡御では、神輿納めの際に大当番の音頭で、また式典終了後の夜間渡御開始の際に夏祭り実行委員名誉会長の音頭によって行われる。
三本締めは、一本目は自分達当事者に対して、二本目は来賓に対して、三本目は土地や祭りそのものに対して締める意味合いがあり、手締めの音頭を来賓に取ってもらうのは間違い。
式典 しきてん 上溝夏祭りの本宮で、氏子廻りを終えた各町会の神輿・山車が上溝本町交差点の祭典本部前に集結して執り行われる。実行委員名誉会長(相模原市長)の音頭で全自治会が三本締めを行い、夜の部がスタートする。
紙垂 しで しめ縄に挟み込む和紙で、神聖・清浄な場であることを表す。4連垂れ、8連垂れで使われ、7月1日に設置される道切りの注連縄や、神輿の四面、大当番が手にする弊束などに取り付けられる。


た 行


用 語 よみかた 意  味
太鼓開き たいこびらき その年初めてお囃子を演奏する日。五部会は毎年7月1日で、囃子連の稽古始めとなる。この日から上溝夏祭りの仕度が始まり、青竹と注連縄による「道切り」(疫病神退散の願がかけられる)が各町会に設置される。
高張提灯 たかはりちょうちん 神輿渡御の先頭に立ち、高く掲げられる大きな提灯。
たすき 上溝の町会ごとに色が決められ、神輿の担ぎ手などが着用する。五部会は黄色で、この襷を着用していなければ神輿を担ぐことは禁止となっている。
天王祭り てんのうまつり 京都祇園の八坂神社、あるいは愛知の津島神社に祀られる「素戔嗚尊=牛頭天王」を勧請、祀神とする祭りで、全国各地で夏祭りとして行われる。上溝夏祭りも全国で行われる「天王まつり」のひとつで、祭禮そのものが「てんのうさま」と呼ばれていた。
当番 とうばん 白丁、白足袋をまとう役員。五部会では元町・田中・本久の各自治会役員がつとめ、仕度~馬もち~交通整理~片付けと、祭典期間中は神輿の渡御・山車の運行を円滑に進めるうえでの縁の下の力持ち。当番の長が大当番。
渡御 とぎょ 神輿を担ぎ、練り歩くこと。山車は「運行」と呼ぶ。
とんぼ とんぼ 先棒・脇棒を連結する横に走る棒。


な 行


用 語 よみかた 意  味
直会 なおらい 神事・祭りの終了後、お神酒や神饌(しんせん=お供え物)を祭りの参加者一同で戴き、「神人共食」という祭りの根本意義を示し、また神霊のご加護を賜る儀式。これを以て祭礼時から元の平常の生活に戻る=「直る」というのが語源で、祭礼の一連行事の一つとして定められている。現在は、祭礼の打上げ会として行われることも多い。


は 行


用 語 よみかた 意  味
白丁 はくちょう 現在五部会では当番(役員)がまとう装束。かつての上溝の祭りでは神輿の担ぎ手もこれをまとっていたといわれている。
鉢洗い はちあらい 祭礼の打ち上げ会・反省会。「祭礼の終了後にお神酒やお供えを盛るために使用した什器=『鉢』を洗い片付ける」 というのがその語源。五部会では本宮翌日の神輿・山車の蔵入れ終了後に行われている。
先棒 はなぼう 親棒(神輿中央の2本の担ぎ棒)のうち、神輿本体よりも前の部分。神輿の担ぎ手にとってこの棒を担ぐことが最もステータスが高い。
袢纏(半纏) はんてん 神輿の担ぎ手の装束。厳密には染め方や仕様用途によって様々な分類がある。
法被(はっぴ)と呼ぶこともあるが、半纏=庶民の作業着として、法被=武家社会の装束として、それぞれに発達したものであり、作りや着方も異なるため、神輿の担ぎ手が着用するものは「袢纏(半纏)」と呼ぶことが正解。
幣束 へいそく 大当番が手に持つ紙垂。本来神輿の担ぎ手は、この弊束より前に出ることは許されない。
本宮 ほんみや 上溝夏祭りの本番。かつては7月28日と定められていたが、時代の流れによって平日の祭典実施が難しくなったため、現在では7月第4日曜と定められている。午後3時頃より上溝商店街が歩行者天国となり、式典・神輿渡御・山車運行が行われる。最も人出が多く、上溝の街が1年で一番熱く盛り上がる一日。


ま 行


用 語 よみかた 意  味
神輿もみ みこしもみ 神輿を大きく激しく左右に揺さぶること。神輿に宿る御霊の威力・活力を増進させ、さらに担ぎ手や見物人にその威力・活力を宿したいという願いがこめられている。
上溝の各町会で古くより行われてきた伝統的パフォーマンスであり、本宮の夜の部では祭典本部前などで、各町会の神輿が競って披露し、上溝夏祭りが「勇壮な祭り」と言われる所以となっている。
御霊 みたま 神輿に宿す神霊。五部会では宵々宮(宵宮前日の金曜日)に「御霊入れの義」が、本宮翌日(月曜日)に「御霊抜きの儀」が宮司によって行われる。
よって、神輿の担ぎ棒などに乗ることは神輿に宿る神霊に尻を向ける行為であり、絶対厳禁。
道切り みちきり 毎年7月1日の「太鼓開き」の日に各町会に設置される、青竹と注連縄によって作られたおまじない。疫病神退散の願いが込められる。
宮出・宮入 みやだし・みやいり 神輿渡御のはじめに、お宮(神社)より鳥居をくぐり街に出ることが宮出。
お宮に帰り、神輿渡御を納めることが宮入。
「てんのうまつり」である上溝夏祭りの場合、お仮屋がお宮(仮の神社)であり、お仮屋出発が宮出、お仮屋に帰るのが宮入となる。(五部会の場合、諸事情により宮入は元町自治会館となる)


や・ら・わ行


用 語 よみかた 意  味
弓張提灯 ゆみはりちょうちん 本宮式典の後の夜間渡御で神輿の四面に取り付けるもので、五部会は「上溝 い組」の提灯を蝋燭によって点灯させている。神輿をもんだ際によく蝋燭が倒れ提灯が焼失するが、五部会では蝋燭転倒防止の改良を施した提灯を使用している。
よいと よいと 神輿を掛け声を上げずに静かに担ぐこと。神輿渡御の際、上部に掛かってしまう木々などの障害物を避ける際や、喪中の家の前を渡御する際に「よいと」で担ぐ。
宵宮 よいみや 上溝夏祭りの初日。かつては7月27日と定められていたが、本宮と同様の理由で現在では7月第4土曜と定められている。17:00より上溝商店街が歩行者天国となり、山車の運行が行われる。
宵々宮 よいよいみや 宵宮の前日。五部会では神輿・山車の蔵出しなど一連の支度と、「御霊入れの儀」が行われる。
よい、よい、よいやさ よい、よい、よいやさ 神輿もみの後など、神輿が下がってしまった際に持ち上げる時の掛け声。
脇棒 わきぼう 神輿の脇の担ぎ棒。現在上溝の各自治会の神輿は4点棒であるので、左右2本が脇棒となる。
ちなみにかつての上溝の神輿は脇棒の無く、先棒だけの2点棒だった。
わっしょい担ぎ わっしょいかつぎ 「わっしょい、わっしょい」の掛け声で担ぐ神輿の担ぎ方。東京深川の水かけ祭りなどで見られる担ぎ方で、上溝夏祭りでも以前は子の担ぎ方が見られた。
「和を背負う」が語源と言われているが、諸説ある。

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