明日は宵々宮。神輿・山車の蔵出し、お仮屋の設置など一連の祭りの支度が行われ、上溝夏祭りがスタートするのですが・・・
恐縮至極ではございますが、本日は身も蓋も無いお話をさせて頂きます。単刀直入に申し上げます。「お金」のお話でございます。「上溝五部会」、その傘下である我々「い組神輿連」、「囃子保存會」、全ての活動には当たり前ですがお金がかかります。しかしそのお金、一体どこから賄っているかご存じでしょうか?
上溝夏祭りは素戔嗚尊(すさのをのみこと)=牛頭天王(こづてんのう)を八坂大神(やさかおおみのかみ)として勧請・祀神とする「てんのうまつり」であり、200年をはるかに超えて受け継がれてきた伝統のある神事であります。地域にお住まいの皆様や神輿の担ぎ手、囃子演者・山車の引手の皆様より、祭りの挙行をお祝いし、祀神へのご奉仕としてお寄せいただく御祝儀、御奉賛が唯一の収入であり、祭礼に関わる支出をここからまかなっております。これは上溝五部会に限ったお話ではなく、日本全国のいかなる祭りでも同様で、その祭りに携わる皆の気持ち、義理によって成り立っています。いわゆる「人の善意」による成り立ちであり、義理人情に厚い日本人特有の尊き風習・佳き伝統とも言えるのではないかと思っています。
ともあれ近年は、時代・文化・価値観の変化が著しく、このような伝統・ならわしが急速に失われつつあり、お寄せ頂く御祝儀・御奉賛も減少の一途を辿ってきております。当然ながら活動の効率化、経費の削減に取り組み、運営収支のバランスの維持に努力して活動を継続してきたのですが、COVID-19パンデミックによる影響を受け祭礼の開催が見送りとなり、その状況下でも固定的な経費や設備維持などの止めることのできない支出などにより収支のバランスが大幅に悪化し、大変お恥ずかしいお話ではございますが上溝五部会の金銭面の運営状況は切迫し、現在かなり危機的な状況に陥っております。
このお話、実は上溝五部会に限ったお話ではなく日本各地の祭礼でも同様の状況が見られるようです。ようやくパンデミックも収束し満を持して祭礼の再開を目指したものの、金銭面の折り合いがつかず祭礼の参加を断念した組織や、祭礼そのものの開催を断念した事例が続出していると聞き及んでいます。これは実に残念なことであり、我々上溝五部会は200年を超えて築き上げてきた伝統を現世代で途切れさせることは絶対に避けなければならないと考えています。
常識外れ、不躾、恥も外聞も無き事と承知の上でのお願いいたします。地域の皆様、神輿の担ぎ手の皆様、囃子の演者の皆様、山車の引手の皆様、是非とも皆様のお気持ち・お心付けを上溝五部会までお寄せ頂きますよう、謹んでお願い申し上げます。上溝夏祭りでの活動を永続的に継続していくためには、皆様のお気持ち、お心付けは欠かすことができません。尋常ならぬ物価上昇により日々の生活も苦しさを増す一方の昨今にこのようなお願いは恐縮の極みではございますが、上溝五部会の活動趣旨や上溝夏祭り開催意義などにご理解を賜りまして、格別のご高配を賜りますよう心よりお願いを申し上げます。
【御祝儀・御奉賛の受付】
期間: 7月21日(金)宵々宮、7月22日(土)宵宮、7月23日(日)本宮 期間中随時受付
場所: 元町商店街通りに設置するお仮屋(上溝五部会 本部)にて
御祝儀・御奉賛をお寄せ頂きました皆様には、ささやかではございますが返礼品の進呈と御芳名板にお名前を掲出させていただき顕彰させて頂いております。なお個人情報保護の観点から御芳名板での顕彰を控えることをご希望される場合は対応可能でございますので、受付時にお申し出頂ければと存じます。