神輿改修作業 開始


神輿の本格的な改修作業が、宮本卯之助商店で始まりました。

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神輿 屋根

今回の改修は『総修理』となりますので、神輿を完全に分解して補修・再装飾されますが、そのファーストステップとして神輿の解体が行われました。
本体から分離された屋根は錺金具(かざりかなぐ)が全て外されて無垢の状態に。この画像では巴紋など金具が取り外された部分に埃が残っていますが、埃を取り除くと漆の艶が残っており、外にさらされている部分の漆が随分劣化している(焼けてしまった)ことがよくわかりました。

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蕨手(わらびて)

神輿屋根の四隅から伸びる蕨手も完全分解。五部会の神輿の蕨手は木加工された心材に錺金具を取り付けた「巻蕨手」と呼ばれる昔ながらのタイプですが、筋部分の錺金具は継ぎ部分が無い1枚もの。手間暇をかけた造りなんだそうです。

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堂 西側 大型彫刻(鳳凰)

五部会の神輿の特徴の一つ、堂の左右(東西)が扉ではなく大型の彫刻(鳳凰・孔雀)が配されていますが、それも取り外されました。普段は鳥居や井垣にさえぎられて真正面から見ることができないため目立ちにくいのですが(下の画像 矢印部分)、真正面から見ると立体感溢れる大変立派な彫刻です。

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2ヵ月と少し前に盛大に渡御された神輿ですが、宮本殿の担当さんに「これがうちの神輿ですか?」と聞いてしまうほど見事にバラバラ分解。「こいうもんだ・・・」とわかっていても、かなりの衝撃を受けました。古い神輿ですので傷んでいる箇所も散見され、新たに作り直しとなる部品も少なくないようですが、来年ピカピカになって戻ってくるのが本当に楽しみです。

解体後の様子(平成27年10月8日撮影)は、大改修特設ページでも紹介していますので、是非ご覧ください。